乗鞍岳剣ケ峰ツアー中止・・・そこで木曽駒ケ岳へ

tozan

2009年07月12日 19:35

今日の高山市街は曇時々晴れ。
西を見ると乗鞍は大きな雲のかたまりに包まれていました。
畳平のライブカメラで見ると、雨が降っています。

本日予定していた乗鞍岳剣ケ峰登山ツアーは、天候を心配されたご高齢者のグループが参加を止められたため催行人数割れとなり中止となっていました。
残念ですが、登山ではよくあることです(と、ガイドの大野さん)。
来年は梅雨時を避けて、シーズン時は休日を中心に長期のガイドで忙しい大野さんが空いている平日にするかと思案中。登山客も少ないし・・・。

そんな訳で、わたくしは昨日長野へと出かけてきました。
飛騨地方に関係ない山行ですが、これから始る夏山シーズンの参考になれば・・・。

今回は(・・・今回も)日帰り山行です。
目的地は甲斐駒ケ岳でしたが、あとわずかで計画が台無しになりました。
原因は交通情報を確認しなかったこと。
国道361号線が高根町で夜間通行止めになっていたのです(7月17日まで)。迂回路はありません。
そのため泣く泣く戻り、下呂から中津川へ、そして中央道で伊那まで行くことにしました。
5時半過ぎには仙流荘に着き、6時5分発の北沢峠行き登山者用バスに乗れる予定でした。
しかし到着したのは6時10分。次のバスが出るのは8時過ぎです。
2時間のロスは大きいです。甲斐駒登山は諦めて次の機会に。

この時間で日帰りで登れる山は・・・。思い浮かんだのは木曽駒ケ岳。
夏山シーズンに行きたくて、しかし敬遠してしまう木曽駒ケ岳。
しかし今ならまだ観光客も少ないだろうということで決めました。
高遠町から伊那市街を抜けて権兵衛トンネル方面へ。
途中で左に折れて中央道沿いに南へ(コスモ石油GSの向いにあるコンビニの向かって右側の道に入ります・・・左側にも道がありカレー屋さんの前を通るのは間違いです)。
駒ケ根ICまで行き、駒ケ根高原のロープウェイ客用駐車場に車を停めます。駐車場は5割の入り。前の方が空いていたのですぐに駐車できました。
往復のセット券を購入し、バスでロープウェイの駅まで。

圧倒的に登山客より観光客が多く、登山のスタイルをしているのは2割弱でしょうか。
バスの乗客がほぼ全員、待っていたロープウェイに乗ることができました。
しかしあと10日もすると、大変な混雑になるのでしょう。

千畳敷カールには雪渓が残り、高山植物の宝庫の面影はまだありませんでした。

スニーカーにジーンズの方も雪渓を渡っています。
千畳敷ホテルのスタッフでしょうか、雪渓をスコップで削り、観光客が滑らないように作業をされていました。

登山道は整備されています。登山者には物足りないくらいです。
軽装の人ができるだけ安全に登れるようにしてあるのでしょう。
同じロープウェイ駅である新穂高ロープウェイの西穂高口には、登山装備のない人に入山を控えるよう注意標識が立てられていますが、千畳敷では無理のようです。
登山経験のない人も日本アルプスの名峰に登れてしまうので、これを機会に登山が好きになってくれるとうれしいのですが。

宝剣岳と木曽駒ケ岳の両方に登りました(これを縦走と言って良いのでしょうか?)。
宝剣岳は高さはないのですが、なかなか登り甲斐のあるちょっと危険な岩山です。
スニーカーやジーンズでは絶対トライしないこと。滑落します(結果必ず死にます)。

宝剣岳の頂上から眺める千畳敷カール。ふもとの町、駒ケ根市が見えています。
遠くの山並みは南アルプス。中央に顔をのぞかせているのは富士山です。

木曽駒ケ岳は間に中岳をはさんで宝剣岳のほぼ向いにあります。
中岳から見た木曽駒ケ岳。

木曽駒ケ岳に向いロープウェイを使わない登山道がいくつかあります。いずれも手軽な道ではありません。往復するなら小屋かテント泊が必要です。

今度は木曽駒ケ岳から見た中岳とその奥にそびえる宝剣岳。

中岳には右に斜面を迂回するトラバース道が見えています。途中に岩を越えるため危険です。積雪期には滑落死亡事故がありました。

シーズンではないこともあり、木曽駒や宝剣岳への登山者は多くありませんでした。
しかし軽装の観光客が(下のカールから見えている)乗越浄土の鞍部まではたくさん登ってきていました。
もし行かれる方があれば、少なくともトレッキングシューズと動きやすいズボンで日本アルプス登山に挑戦してください。それだけで楽しさが数倍違いますし、安全です。

乗鞍岳剣ケ峰ツアーは催行できず残念でしたが、次回開催の「西穂高岳独標」は必ず実施したいと思います。参加のお申し込みも増えていますし・・・。
詳しくはツアーご案内のページをご覧ください。

関連記事
上高地で下見スノーシュートレッキング
2017年もどうぞよろしくお願いします。
冬の上高地入門
乗鞍ご来光トレッキング
川上岳で見つけたもの
いよいよ上高地スノトレ
2015年もどうぞよろしくお願いします。
Share to Facebook To tweet