天蓋山<飛騨市神岡町山之村地区森茂>
標高 1527.3m(入山口 約970m)
歩行距離 約6.1km(往復)
入山日 4月5日(日)
入山<9:30>〜沢越え急斜面<10:40>〜雀平<11:30>〜山頂前ピーク<12:35>〜天蓋山山頂<12:50> 下山<13:30>〜駐車場<15:00>
登山口 山之村キャンプ場(入口右に登山者用駐車場あり)
昨年の秋に登る予定でいた山の一つが天蓋山。新緑の5月には登ったことがありました(上写真)が、紅葉の時期もすばらしい景色が見られるはず。しかし都合によりかなわず。
今回は半年遅れての登山となりました。
山之村はいわゆる村の名称ではなく、飛騨山脈を目前にする高原地帯の総称。
信州から山を越えて現在の奥飛騨温泉郷に出て、さらに山吹峠を北へ、越中へ抜ける鎌倉街道の要所でした。
主要道路が河川沿いの国道になってからは、街道は廃れ、今では過疎地域の一つです。
冬季は山吹峠を超える高山大山林道が積雪のため閉鎖され、神岡から県道484号線を使い山越えするのが唯一の交通手段となります。
5日の段階では山吹峠への道路は進行禁止となっていますが、一部路肩にはみ出した雪や崩れて落ちている石に十分気をつけて走行すれば通ることができます。遠からず進入禁止は解かれるでしょう。
山之村キャンプ場にはまだ雪が残っていました。施設のオープンもまだです。
そのためキャンプ場向いの夕顔の駅駐車場に車を停めました。夕顔の駅も、まだオープンしていませんでした。
キャンプ場の入口脇に登山者用の駐車場があるので、ここの雪がなくなれば停めることが可能になります。
冬季の入山は、キャンプ場に入ってすぐ左の斜面から尾根を歩いて行きます。
しかし無雪期にこの尾根は進入禁止なので、尾根上の雪がなくなっているこれからは本来の登山道を使うことになります。
沢に沿っていく登山道には雪が残っているので足を踏み外さないように気をつけます。
途中で先ほどの尾根と合流します。
登山道は雪に隠れていますが、踏み跡が残っているはずですので迷うことはないでしょう。
・・・登る際には締まっていた雪が下山時にはゆるんで歩きにくくなっていました。
小さな沢をいくつか渡って、最後の沢は無雪期のルートが使えず、手前を渡ることになりました。
無雪期には写真中央(雪がかぶっている丸太のあたり)を渡ります。
そしてここから急斜面を登って行きます。
登る際にはピッケルがあると助かります。
ストックでは登りにくいかもしれません(下山時には有効です)。
この残雪の長い急登は緊張と体力消耗を強いられました。
ようやく尾根が緩やかになるとほっとします。
天蓋山かと思える山が見えてきますが、残念ながらこの山の後ろに隠れています。
ゆるやかな尾根を登った先に小ピークがあり、その先には雀平があります(下写真の中央の平たい丘)。
雀平の目印は写真左端のヒメコマツの大木。
雀平は展望台になっているので、眺めが楽しめます。登山者の中には頂上へ行かず、ここで帰る人もいます。
中央奥に見える飛騨山脈の山容は、右のピークが黒部五郎とゆるやかな北ノ俣岳。その後ろに雲がかかる薬師岳。
一休みしたら次のピークをめざします。
目の前のピークが天蓋山のように思えますが違います。
ここに登るとようやく天蓋山頂上が見えてくるのです。
ピークの尾根には西側に小規模の雪庇が張り出していました。
ようやく目の前に天蓋山。
確かにドーム(天蓋)状の小山です。
木の葉の繁る期間には、これほど丸い形状だとは分りません。
頂上には樹木が一本もないので見晴らしは素晴らしい。
ベンチが山の同定に使えるのですが、今は雪に埋もれて御嶽の表示だけが顔を出していました。
笠ケ岳が小笠と一緒に見えています。左には槍ケ岳。
穂高連峰は笠に隠れています。
さらに左には(写真では切れていますが黒部五郎岳があって)北ノ俣岳、その左後ろに薬師岳。
さらに遠くに立山と尖っているのが劒岳です(霞んで見えにくいですが)。
その他にも西に白山。南に御嶽、乗鞍岳が展望できました。
これからは雪が解けて、春山の季節も終わりです。
もうしばらくすると雪が腐り登りにくくなるでしょう。