乗鞍スカイライン開通〜剣ケ峰へ

tozan

2009年05月16日 21:30

5月15日、乗鞍スカイラインが開通しました。朴の木平駐車場では出発式の準備が行われていましたが、バスの運行自体はそれに先駆けてすでに行われていました。
上高地が林道の落石により自動車の通行不能になったこともあり、そちらから流れてきた観光客もいたようです。乗り込んだバスは満員。スキーやボードをかかえた人や私のように登山目的の人も、観光客にまじって出発です。

今年は例年に比べて積雪が少ない開通日でした。
畳平に着くまでの道路脇の雪の壁もちょっと迫力不足。・・・帰りの眺めは、上から見ることができたので、行きに比べてなかなかのものでしたが。

平日でもあり、まだまだ人の少ない畳平。
バスターミナル内では開山式典の後、樽酒の振る舞いがあったそうです。

畳平から鶴ヶ池をまわりこんで林道を肩ノ小屋へ向かいました。
鶴ヶ池の向こうには飛騨山脈。右の槍ケ岳から西鎌尾根がゆるやかなカーブを描いています。

やはり雪が少ないので、林道へのショートカットは遠慮。後ろからやってくる入山者がロープを越えてショートカットしようとすると、それを止めるアナウンスが即座にありました(見張られていたんですね〜)。
林道はまだ解けた雪が凍っていて、さっそくアイゼンを着けることに。しかし途中雪がない所もありました。

コロナ観測所のある摩利支天岳との分岐から肩ノ小屋へと進む林道には今年も多くの残雪があり、例年のように雪の斜面になっていました。
しかし急斜面のうえ表面が固く、アイゼンがあるほうが歩きやすい状態でした。

肩ノ小屋は屋根まで雪で埋まり、営業が始るのはずっと先になります。

この時期は登山道が雪に埋もれているので、朝日岳の下をトラバースするように蚕玉岳との間の鞍部をめざして登っていきました。
途中で振り返ると、遥か下に早朝から乗鞍高原を出てきた春スキーヤー&ボーダーがまるでアリのように(失礼;)登ってきていました。

摩利支天岳の後ろに穂高連峰や槍ケ岳、そこから双六岳につづく西鎌尾根がはっきりと展望できました。
ちなみに昨年のスカイライン開通日の展望はこんな(↓)状態でした。

昨年のほうが積雪が多いことがよく分ります。

頂上小屋の下の岩場に荷物をデポして剣ケ峰に到着。
近辺の峰々は、その山容がくっきりと見えていました。

乗鞍本宮はひっそりとしています。
振り返れば、御嶽もくっきり。手前には大日岳。

権現池は雪に埋もれていました。

荷物をデポした所で休憩し、下山はよく締まった雪面をアイゼンで慎重に下りました。
肩ノ小屋まで百メートルほどのところからは走り下りました。アイゼンが小気味よくスパイクのように効いています。
下山に要した時間はわずか10分。肩ノ小屋まで下りるだけならスキーなどなくても大して変わりはありません。・・・春スキーヤーが苦労しても圧倒的に信州から登ってくるのは、そのせいでしょう。

乗鞍スカイラインが開通し、畳平へのアクセスが容易になったとは言え、剣ケ峰への登山者はまだ多くはありません。
夏山シーズンの始る頃、高山グリーンツアーでは、昨年に続き剣ケ峰を目指します。
詳しいご案内は近日中に行いますが、登山ツアーラインナップにて概略をご覧いただけます。

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