日本二百名山「位山」は紅葉のピークを終えています。
今この山で紅葉を楽しむなら、その(スキー場からのルートの)前山である大奈山周辺か、もうひとつの登山口へ向かうダナ平林道です。
今回はその2つの場所を両方楽しむ、位山周遊ルートを歩いてみました。
入山日 10月24日(土)
天候 曇
コース モンデウス飛騨位山スキー場<10:22>〜(大奈山経由)〜天ノ岩戸<12:10>(ダナ平登山道分岐)〜白山展望広場<12:22>昼食休憩〜位山頂上<12:50>〜乗鞍展望台〜御嶽展望台〜天ノ岩戸〜(ダナ平登山道)〜ダナ平登山口<13:30>〜位山スキー場<15:00>
この日の位山には県外からも、二つの入山口合わせて10組以上の登山者が訪れていました(・・・車のナンバーから判断)。スキー場の方は登山者以外も飛騨ナンバーが停っていたので地元の登山者がどれほどいたのか分りません。
スキー場のゲレンデの右側(ロッジ・田吾作の向い)に、新しい入山口があります。
高山市が昨年秋に整備したゲレンデの登山道は、今年の4月に来た時には非常にきれいでした。
ところが今回訪れてみるとびっくり!見るも無残に荒れてしまっていました。
半年前の状態は登山道というより遊歩道(下写真参照)。
個人的には荒れている方が登山らしくて好みですが、この様子では今後どうなるか心配でもあります。
しかし新道は、急登が続いた旧道に比べてゆるやかなので、体力的に助かります。
あいにく靄がかかり展望はいまひとつ。
でも山々は確認できました。
写真ではうまく撮れませんでしたが、右の山上に笠ケ岳が見えています。
ゲレンデ最上部からは右手に御嶽、正面に乗鞍、左手に穂高連峰から槍、そして笠ケ岳をぐるりと見ることができました。
ゲレンデから樹林帯に入り、尾根道を登って行きます。
急登は少ないので楽に高度をかせげます。
大奈山を越えていく登山道周辺は紅葉のピークでした。
今年はやはり紅葉が早く進んでいるようです。
祠があらわれると針葉樹林帯に変わります。
斜面をトラバースして進むうち、このあたりからの紅葉はすでに終わっていることに気付きました。この様子では目当てのドウダンツツジは紅葉のピークを過ぎているでしょう。
やがて巨岩が登山道脇に現れます。
ダナ平登山道との分岐に到着すると鏡岩があり、その裏にまわると天ノ岩戸があります。
ここから頂上までは平坦な道で、丸太の敷かれた道をしばらく行くと分岐があり、ドウダンツツジの間を通り白山展望広場に到着です。
曇った空の向こうに白山は隠れて見えませんでした。
ドウダンツツジの森は多くが枯れ落ちていました。1週間遅かったようです。
頂上から左へ下り、突き当たりを右に曲がれば天ノ泉と新しくできたバイオトイレがあります。左に曲がり、先ほど通過した分岐へ向かうと、途中に2つの展望台ができています。
こちらは御嶽展望台。
御嶽の手前にある平坦な山は舟山です。
ほとんどの登山者はこのままスキー場へ来た道を往復します。
今回はダナ平へ下り、林道を歩いてスキー場の駐車場まで戻ることにしました。
その理由。林道沿いの紅葉が素晴らしいのです。
こちらの登山道は短いけれど急な箇所が続きますので下山には注意が必要です。しかし道が整備されたため、以前のように恐さを感じることはなくなりました。
迫力ある巨石群が登山者を迎えてくれます。
巨石にはそれぞれ名前があり、ひとつひとつに札が立てられています。
ダナ平の駐車場から林道を下り、見事な紅葉や展望を楽しみました。
ひとつ心配は林道では毎年熊が目撃されていること。今年は駐車場付近で6月に目撃情報がありました。
ここを歩く時は熊鈴を忘れないことです。
斜面についた林道は明るく開けています。目前に現れる紅葉や、谷の向こうに展望が開けるなど、車では気付くことのできない風景が楽しめました。
この日は遠望できませんでしたが、晴れていれば北アルプスが見えているはずです。
ゆっくり歩いても約5時間で周遊できるコースです。
暑さで林道歩きが辛い夏よりも紅葉の時期がおすすめです。