福地山(ふくじやま)標高1671.7m
入山日 2010年1月11日(祝)
9:40入山口〜12:30無然平〜13:15下山開始〜14:00入山口
福地山は奥飛騨温泉郷福地温泉にある昔ばなしの里(休館中)横に入山口があります。今は青だると呼ぶ自然現象を再現したイベントが行われています。
ここ数年と違い、登山道には入山してすぐに積雪がありました。踏み跡は一人のみ。植林帯をジグザグに登る道はくるぶしまで雪に埋まります。この時点はまだ大したラッセルではありませんでしたが、スノーシューかワカンを履いた方が楽に歩けると思いました。
今回の目的が新しく購入した冬用登山靴の試し履きでもあったので、スノーシューは携帯せず、ツボ足での山行としました。
植林帯を抜けた頃から雪にひざ下までもぐるようになりました。
踏み跡は焼岳展望台の東屋までつづき、その先の道に踏み跡はありませんでした。
ここまで来るのに、いつもの倍近くかかっていました。
最初は頂上まで行くつもりでしたが、ここは潔く無然平を目的地に変更することに。
雪質は表面が柔らかく、足を出すとひざ下までもぐり、重心を移動するとひざ上までぐっと落ち込みました。これはふくらはぎに負担がかかります。今朝起きると、ふくらはぎだけに筋肉痛がありました。
新しい登山靴は期待していた通り、汗をかきにくく冷えることはありませんでした。グリップ力も試したかったのですが、今回はそんな状況はありませんでした。
谷側の登山道との分岐に着いた時はすでに12時近くになっていました。
普段なら頂上に着いている頃です。
右へ曲がると第一展望台へ向かう道です。狭いトラバース道は危険ではありませんが、これからさらに雪が積もると道が分らなくなるかもしれません。
雪におおわれた斜面を記憶をたどりながらジグザグに登り、白樺が生える尾根にたどりつきました。
尾根をまっすぐ登ってゆくと、尾根と登山道が分かれて延びています。間違えて尾根を進んでも積雪期は問題ないでしょう。今回は右に進む登山道を行きました。
第一展望台の標識は雪に埋もれていましたが、その場所は容易に分るはずです。
槍ケ岳はすでに雲がかかっていました。奥穂高は全容が望めましたが、前穂は雲に隠れ西穂が見えるにはまだ標高が足りません。
間近にそびえる焼岳はくっきりと見えていました。
無然平はここからわずかな距離。しかし深い雪が難儀です。
着いた小さな広場が無然平。篠原無然が庵を建てて過ごした場所です。
石像はすっかり雪におおわれていました。
ここで今回のミッション。無然さんを雪の下から掘り出そう!
左にある薮の前をスコップで慎重に掘ると、20cm程で頭部が出てきました。
あとは周囲の雪を除き、胴体まで見えたらミッション終了。
これで落ち着いたのでコーヒーを入れて、昼食です。
今回は頂上にはたどり着けませんでしたが、満足感に浸ることができました。
しばし休憩の後、下山の準備にとりかかると、後続の登山者がやってきました。
単独の男性が2組。年配の男性はこれから頂上へ登るとのこと。若い男性は迷っていましたが、行けるところまで行ってみるとのことでした。
もしかするとこのおふたりによって頂上まで踏み跡がついているかもしれません。
もっとも時間がすでに午後1時をまわっていたので、その登山ペースによりますが。
わたしは下山を。白樺の尾根で(先ほどの男性が愛知県からみえていると教えてくれた)ご夫婦とすれ違いました。
ワカンやスノーシューで付けられた踏み跡で、下山は助かりました。
途中で、お約束のショートカット。
最初に尻セードをやったところ、背中に雪が侵入してしまいました。
冬用のハードシェルを着ていないことに、やってから気付くという失敗。
次からは靴のかかとのエッジを効かせて走るように下りました。・・・決してこの踏み跡を登りに使わないでください。登ってもいいですが、かなり急斜面できついです。
最後のショートカットで焼岳展望台のすぐ近くに下りるまで、無然平から約30分。
登りと比べるとあっという間でした。
先ほどのどんよりとした空と違い青空が広がり、焼岳が午後の陽に照らされていました。
しかし今日はまた雪が降り出しました。踏み跡もまた消えてしまうかもしれません。
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上高地スノートレッキングツアー
2月7日(日)入山
乗鞍高原スノートレッキングツアー
3月21日(日)入山
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