錫杖岳
秋の高山祭りが晴天に恵まれて終わった翌日に、錫杖岳に登ってきました。岐阜県の名峰笠ヶ岳の南にあるこの山はロッククライマーには名が通っていますが、一般にはまだまだ知られていない山です。山と渓谷社の「岐阜県の山」に飛騨の怪峰として収録されていますが、あまり一般向きの山とは言えません。
山麓の中尾温泉付近からはこの山の険しさがよく判ります。写真は笠ヶ岳へ通じるクリヤ谷の登山道から錫杖沢へ降りた辺りからのものです。
明確な登山道はなく、ひたすら大木場ノ辻へ伸びる尾根の鞍部を目指して沢を詰めていきます。我々は途中でルートよりも左の沢に入ってしましい、1時間ほど強烈な藪漕ぎをすることになりました。
頂上はP1からP3に分かれており、P3には有名なピッケルが岩の間に刺さっています。今回はP2まで行きましたが、P1への明瞭な踏み跡がわからず、そこで断念しました。
復路の沢では紅葉が始まっており、疲れた体が癒されます。
この山は十分な経験と体力が要求されますが、久方ぶりに大変面白い山行となりました。