まだまだ冬です〜西穂丸山

tozan

2009年03月11日 19:35

高山市内は雪がほとんどなく、暖冬のため3月中旬から下旬の気候です。
先日3月7日、本当に久しぶりに飛騨山脈の稜線に立ちました。
目的地は西穂独標の手前まで。丸山からの急斜面を登って帰ります。
ちなみにその日の朝、NHKで西穂山荘からの中継がありましたので、ご覧になった方も多いでしょう。わたしは放送前に出かけていたので視聴できませんでしたが。

この日の朝まで降った雪で、西穂高口はそれなりの新雪が積もっていました。前日の6日は新穂高ロープウェイが雪のため運休し、そのためNHKの中継班はロープウェイが使えず、下から歩いて登ったとのことでした。
おかげで踏み跡が残り、多少のラッセルは必要でもコースを外れる心配はなし。
申し訳ない気もしますが、そこはありがたくツボ足で歩かせていただきました。


西穂高口を出てすぐの千石園地の登山道。
暖冬とは言え、このあたり(2156m越え)はかなりの積雪があります。第2ロープウェイが架かる千石尾根にも十分な積雪がありました。


しばらく歩くと目の前に西穂高が見えてきます。稜線の右端に見える小高いピークが独標。飛騨側から霧雲のような雪煙が稜線を越えて流れています。

途中でロープウェイに同乗した山スキー&ボードのパーティーと前後して歩くことに。

さらに山荘まぢかの急斜面では下山してきたNHKの中継班に出会いました。
山荘手前に設置された積雪測定板を見ると約2m40cmでした。


山荘周辺は風もなく、上空は晴れているので穏やかでした。
しかし周辺には霧のような雲がかかって南方面の展望はよくありませんでした。
アイゼンとピッケルを用意し稜線に出る準備をしていると、一瞬雲が切れて乗鞍岳が見えました。

焼岳は雲の中です。

丸山への急斜面を登り稜線に出ようとすると、山荘前とは状況が一変します。
強風が飛騨側から吹いてきて、しっかり立っていないと飛ばされそうになります。
雪面は固く、しかし所々でラッセルが必要になります。
目出し頭巾にジャケットのフードをかぶり、さらにサングラス。
レンズが息で曇るので、息を吐く時は口を尖らせて深呼吸するように。
春山シーズンになったといっても、2500m超えの稜線は冬でした。

ときどき、前方の視界がなくなります。


アイゼンは固い雪面によく食い込みます。
その意味では、無雪期の岩場よりも歩きやすい。しかし急斜面で転倒したら転ぶだけでは済みません。なんとか独標手前までたどりつきました。
今日はここまでです。実は昨秋に起こしたケガでリハビリ中の右腕が思うように上げられません。用意したアイゼンも8本爪だし・・・。雪面が腐る前で、独標が登りやすくなるはず(気候次第ですが)の4月にはぜひトライしてみたい。

現在の独標は岩場が凍りつき、大変な緊張を強いられたとのことでした。

独標下から丸山への急斜面は視界が利かないと方向を誤りやすく危険です。
とは言え、冬の飛騨山脈の厳しさを味わうには最適なコースです。

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