2009年04月19日

低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳

野伏ヶ岳(標高1674m)<郡上市石徹白>
◎入山日 2009年4月18日(土)快晴
◎行程 石徹白・白山中居神社(河川脇駐車場)入山<7:25>〜旧和田山牧場<8:33>〜野伏ヶ岳ダイレクト尾根取付き<9:05>〜尾根乗越<9:28>〜頂上<11:35>〜下山<12:05>〜駐車場<15:00>

登山道がないため積雪期に登られる山。春山登山に人気があると聞いていました。
しかし今年は少々登るのが遅かったようです。
暖冬による積雪の少なさに、春の訪れが早く、薮山の姿を現し始めていました。

郡上市石徹白は初めて訪れました。
集落を過ぎたさらに奥には白山禅定道として使われた登山道が白山本峰まで続いています。
銚子ヶ峰もその途中にあり、今年は個人的に登る予定です。

野伏ヶ岳は白山中居神社の裏にある石徹白川に架かる橋を渡り入山します。
橋の脇には参拝客用の駐車場があり、橋を渡った所にも数台が停められるスペースがあります(こちらはすでに満車状態、そのほとんどは釣り客)。
石徹白は渓流釣り客でにぎわう地域。この日の登山者がどのくらいなのか判断できません。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
橋を渡り右に折れ、渓流沿いにしばらく行くとまた橋があるので渡ります。
あとは林道をひたすら登ります。
針葉樹林帯に入ると道には残雪が。牧場跡まで雪の上を歩きました。

旧和田山牧場に着くと視界が一気に開けました。
牧草地の雪は薄くなり、ほどなく消えてしまうでしょう。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
左が目的の野伏ヶ岳。右にあるのが薙刀山です。
牧場左手の小山の斜面に沿って奥へと続く登山道にはまだ雪が残っています。
やがて右手に池が現れました。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
池の中に小島が点在し、一風変わった林を作り出しています。
背景の山々との美しい風景は素晴らしいの一言。
ここまでは林道が通っているので、新緑の季節に訪れてみるのもよいかもしれません。

さて、野伏ヶ岳の長い尾根は、牧場の奥にあるもうひとつの池の左端から始ります。誰が名付けたか「ダイレクト尾根」と呼ばれているそうです。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
しかし積雪期には目の前にあるこの尾根の途中まで急斜面を直登するのが習わしとのこと。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
昨日は斜面の雪が解け始めてまだら模様。
登るのは困難にも見えますが、雪の残るところをトレースすれば何とか登れそうでした。

とりあえず目の前の斜面に取り付き。
しばらくは雪もまだしっかりしており、ピッケルを差しながら安全を確保しつつ登りました。
尾根が近づくにつれ雪の付きがまばらに。さらに70度近い斜面はのびた枝につかまりながらやっとの思いで乗越しました。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
乗越した地点には赤布が。登る場所は間違いなかったようです。

乗越した尾根はすでに薮が戻り始めていました。
雪を踏み抜いて足がずぼっと落ちるのは頻繁に。
薮漕ぎするところも何度かありました。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
やはり登山適期には遅かったようです。(知る限りでは2組が途中であきらめ下山しました)

薮漕ぎ気味の登りが終了すると小さなピークに。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
目の前に野伏ヶ岳が見えました。
雪の急斜面。それもジグザクと長い。
下山してから見上げた尾根は、ほぼ真っすぐに頂上へと延びているように見えました。
ダイレクト尾根とよばれる由縁か。

頂上直下、多分トラバースするはずの斜面は危険な状態になっていました。
雪面が崩れ始めており、行く手には亀裂が。
そのまま斜面を進めば、笹の上に乗った雪ごと崩れて転落しそうな気がします。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
踏み跡は左の笹藪に沿って途中まで行き、そこから笹藪にかき分けて入り込んでいます。
すると小さな空間があり、石がある奥を漕いでいけば頂上へ続く斜面に抜け出すことができました。
あとは斜面を登っていけば頂上に。意外と広いが呆気ないほどまったく何もない(雪に埋もれて見えない?)頂上でした。まあ、雪の下には三角点ぐらいはあるのだろうけど。
先行者はたった2組。頂上近くの途中で行き違った人1組。
春山として人気のある山でもあり、さらに天候に恵まれてもいましたが、やはり登山適期ではなくなっていると思われていたのかもしれません。

展望は素晴らしい。位置的に白山は見えませんが、別山が北方の一番奥に。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
直下に続く尾根はとなりの薙刀山へ。
右端にあるのは銚子ヶ峰か?

南西には山間に荒島岳が見えます。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
左手遠くに見えるは能郷白山か?・・・この辺りの山には詳しくないもので・・・
こちらの直下の尾根の雪は今にも崩れそう(恐い)。

そして遠く御嶽や乗鞍岳に穂高連峰も。
低山バンザイ!その7.野伏ヶ岳
手前の山は大日ヶ岳か???

下山は長い尾根を安全に下りました。
下りなので登山時の急斜面を降りなくてもそんなに時間はかかりません。
牧場跡の日当たりのよい場所にテントが張られていました。
何とも優雅な時間の過ごし方。テントの主は土曜日に野伏ヶ岳、日曜日は薙刀山を登るのでしょう。

いつものことながら下山時の林道歩きは疲れます。
所要時間も思いの外かかりました。
次に登る時は(雪の少ない年なら)4月上旬までにトライすることにします。

5月下旬になれば、飛騨の山も新緑の季節です。
今年度の登山ツアーは、まず登山初心者向けの山歩きから。
足慣らしをして、次の登山へお出かけください。
詳しいご案内は「高山グリーンツアー」のサイトページをご覧ください。

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