2009年08月09日

乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで

前回の投稿の次の日、いきなり東海地方の梅雨が明けました。
しかしスッキリと夏を迎えたわけではありません。
特に2000mを越える山岳地帯は厚い雲におおわれて、ときどき上空の雲や霧が晴れても、周辺の山々は展望がかないません。
先日は白山から大白川へ下山中の男性が、豪雨に動けなくなり救助されました。

明日も天候はかんばしくないようです。
入山される方は十分お気をつけください。

昨日はひさびさに山へと向かいました。
この秋(9月23日)にツアーを予定している「乗鞍硫黄岳」。
平湯登山道が新しくなったとき(2005年開通)に歩いて以来なので4年ぶりでした。

夏のシーズンを迎え、畳平から剣ケ峰をめざす人々が畳平に集合しています。
しかし硫黄岳はひっそりとしていました。

畳平〜(乗鞍スカイラインを徒歩で下る)〜桔梗ヶ原〜入山口〜硫黄岳〜十石山分岐(祠)〜来た道を戻る〜畳平

前回は7月上旬に平湯まで下り、スキー場の裏からゲレンデが辛かった思い出があります。十石山との分岐からは暗い樹林帯の中で、展望もなく面白くはなかったなあと・・・。
今回は(晴れていれば)穂高連峰を見ながら歩ける尾根の往復をもくろみました。しかし残念ながら雲に展望を阻まれてしまいました。

乗鞍スカイラインを桔梗ヶ原まで下りながら驚いたのは、道路脇が想像以上に素晴らしい高山植物のお花畑になっていることでした。
チシマギキョウやチングルマの群生。イワツメクサやコマクサも。
ミネウスユキソウもありましたが、目にしたのはこの一群だけでした。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで

桔梗ヶ原にある平湯登山道の入山口。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
ところがどこから進入するのかしばし困惑。
前回ははっきり分った入山地点が、伸びたハイマツにおおわれてしまっていました。
探し当てた道は標識の右、ハイマツのとぎれるあたりに崖を下るようについています。

霧がなければ、この地点からすでに硫黄岳が見えているのですが、昨日の入山時はまったく展望できませんでした。帰りに霧が流れる一瞬があり、登山道も目でたどることができましたが、今回のように視界が利かない時は迷うことがあるので気をつける必要があります。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
帰途に乗鞍スカイライン下の斜面から撮影した硫黄岳。

登山道はすぐ崖のような斜面をジグザグに下り、コマクサが咲く底部に着いたら今度は右側の斜面沿いにハイマツ帯をトラバースします。左に小山(丸山)があり、地面が見えているところが道のように感じるかもしれませんので注意。
トラバースが終わると、眼前に硫黄岳が見えてきます。
硫黄岳直前の姫ヶ原には旧道との分岐がありますが、行き止まりのロープが張られているので迷い込むことはないでしょう。

硫黄岳をゆったりと登る登山道は2つの小ピークを越えたあと、頂上をはずれてトラバースしています。
残念ながら頂上への道はありません。
登山道上部の斜面が筋状に崩れて道のように見えますが、それも途中まで。むりやり登るとハイマツなどの植物を踏み荒らすので諦めます。
硫黄岳は今回の目的地でありながら、目的地らしさに欠けています。実は前回来た時は硫黄岳の存在をまったく認識していませんでした。
何となく不満が残るので、硫黄岳の気持ちのいい尾根をたどり、十石山の分岐地点まで足を伸ばしました。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
十石山(金山岩)です。避難小屋のある頂上は(手前の金山岩より標高が低いので)見えないと思います。分岐から先は崩れたガレ場があり通行は危険だということなので十石山へ行くのは諦めたほうが良いでしょう。

お昼を過ぎた頃からようやく上空が晴れてきました。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
硫黄岳へ登り返す途中から穂高連峰の方向を眺めます。
剣ケ峰からの眺めとはまた違った展望が見えるでしょう。

晴れ間は長くは続きませんでした。復路に硫黄岳を下る頃にはまた雲の中。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
写真は硫黄岳の2つの小ピーク。
手前のピークにはコマクサが咲いています。
しかしこの時期以外は、ただの休憩スペースに見えてしまいます。
乗鞍硫黄岳〜平湯登山道を途中まで
岩に座ろうとして踏み荒らしてしまう恐れがあり、気をつけなければなりませんね。

硫黄岳へのツアーのご案内は、ただいま準備中です。
畳平や剣ケ峰とは一味違う乗鞍を体験していただけるはずです。
興味のある方はぜひご参加ください。

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