2009年10月12日
燕岳から冠雪の北アルプスを眺める
槍ケ岳に初冠雪の数日後、その様子を眺めることとなった燕岳登山。
燕岳には冠雪はなく、霜柱やうっすらと霜が残る稜線でした。
10月11日(日) 晴れ
連休でもあり駐車できるか不安なので、これまでより1時間早く家を出ました。
真っ暗闇の中、林道に向かうと前には2台の車が走っていました。途中で3台になり、ますます不安は的中しそうな予感がします。
有明荘の先にある無料駐車場のかなり手前からすでに路肩には車が停っていました。
前の車が先に向かったので、こちらは早々とあきらめて、たまたま空いていた車体が半分ほど飛び出てしまうスペースに車体を突込みました。
幸いマイクロバスが通れるだけの道巾はなんとか残せました。
このとき辺りは真っ暗で他はどんな状況かよく分らなかったのですが、明るくなってみると路肩には車がびっしりと並んでいました。
準備を整えるうち明るくなり始めました。
車中に前泊していた人たちも準備を始め、登山口まで歩き出します。
有明荘の駐車場は空いていますが、登山者には開放していないような感じでした。
坂道を上り、登山口である中房温泉まで歩きます。
車の数からも当然のことですが、入山口の前にはたくさんの登山者がすでに集まっていました。

先に登っておいた蝶ケ岳、常念岳の登山者数にくらべ、連休中とはいえ数倍は下りません。
男女とも若い登山者が多いのも特徴です。
ちなみに下山時には4才の子供連れの家族登山にも会いました。この子は前日、燕山荘に泊まり燕岳にも登ったようです。
燕岳に向かう合戦尾根は北アルプス三大急登と呼ばれています。
それにしり込みして登らないのは大変もったいない。
その訳は、危険な箇所がほとんどないこと。燕山荘の手前にある鎖場の前後くらい。
急登のつなぎに第一から第三、そして富士見の4つのベンチ設置休憩箇所があり、その間の急登を自分のペースより少し遅めにして登るよう心がければまず大丈夫です。

登山口から急登が始るので、ここから第一ベンチ(上写真)までを意識してゆっくり登ることで、今後のペースがつかめます。・・・大丈夫、なんとかいけそうだと思ったら徐々に自分のペースに上げるのです(だめだったらもっとゆっくりするか諦めればいいのです)。
以前は最初からがんばってしまい(あるいは同行者のペースに合わせてしまい)、途中で下山してくる人が頻繁にいたそうです。

このごろは三大急登の呼称も良く知られ(・・・インターネットの普及で情報を得られるようになったためでしょうか)、みなさんゆっくりと登っていました。
ペースがつかめれば合戦小屋までたどりつくことができます。

ここまでの休憩地点では水分とアメなどをとり、消費エネルギーの確保に努めます。
合戦小屋ではもう少し腹の足しになるものを食べるといいと思います。
いっしょにサーモスなどに入れてきた温かい飲み物がこの時期にはうれしいです。
ここからの登りは比較的楽になります。
常念岳などが逆に険しくなるのとは正反対です。
展望も開けてきて、合戦尾根ノ頭の手前から左手に槍ケ岳が顔をのぞかせてきます。

紅葉はあまりよくありませんでした。
ダケカンバが青いまま枯れたようになっているものも。ほとんどのダケカンバが葉を落としていました。
時々目にできる紅葉もあります。

こちらは合戦尾根ノ頭近くで見たウラジロナナカマド。
標高2000m以下がこれからピークと思われました。

これが合戦尾根ノ頭。三大急登の終点です(100mほど登ったあたりから撮ってみました)。
ここからは燕山荘が見えてきます。近く見えますが、意外と遠い(下るときはあっという間)。急な岩場も越えていきます。
燕山荘の下を巻くようにしてテント場の横に乗越。燕山荘には階段を上り到着です。
ここは冷たい風が吹きつけ、真冬のような体感です。
すぐに防風用のジャケットや雨具などを羽織って対応します。山荘の左から横に入るとテラスがあり、西から来る風を除けられますので、こちらに避難すると良い場合もあります。
天気が悪い時は山荘に避難するしかありません。
山荘前からは燕岳が良く見えます。

しかも槍ケ岳を中心に、北アルプスの大展望が楽しめます。
人気があり、何度も訪れる人がいるわけです。
燕岳へは奇巌がそびえたつ稜線をゆったりと歩いていきます。
ゆっくり時間をかけて歩いても30分はかかりません。
いくつかの小ピークを越えて頂上へ。

狭い頂上にはすでに人でいっぱい。とりあえず皆さん三角点にタッチしています。
ここには頂上を示す標識が立っていません。
記念撮影は三角点の後ろに下りて、顔と並べて撮るという状態に。
個人的には後ろに広がる大パノラマをバックに撮るほうが良い気がします(展望がない時は無理ですが)。
燕岳の先には北燕岳。

何人かが足を伸ばしていましたが、わたしはやめました。
常念岳からは見えなかった(気がする)笠ケ岳が望めました。

右下に小笠まで見えます。
こちらは餓鬼岳でしょうか。

餓鬼岳から燕岳への縦走も魅力です。
北鎌尾根から槍ケ岳への稜線、そして大天井岳へと向かう表銀座の登山道も見えます。

ここから見ると常念岳はかなり遠くにあるようです(大天井岳のさらに南方には雲があり、大天井の先まではよく見えなかったせいでもあります)。
わたしの信州北アルプス山行はこれで終了。
あと少しで北アルプスは登山口まで雪でおおわれてしまいます。
今後は晩秋まで飛騨の低山歩きを楽しむ時期です。
日が短くなっています。早めに入山し、日が暮れる前に登山を終了するよう予定を立てなくてはなりません。
防寒着や、もしものためのヘッドランプなどは必携です。
楽しい紅葉の山歩きを楽しみましょう。
燕岳には冠雪はなく、霜柱やうっすらと霜が残る稜線でした。
10月11日(日) 晴れ
連休でもあり駐車できるか不安なので、これまでより1時間早く家を出ました。
真っ暗闇の中、林道に向かうと前には2台の車が走っていました。途中で3台になり、ますます不安は的中しそうな予感がします。
有明荘の先にある無料駐車場のかなり手前からすでに路肩には車が停っていました。
前の車が先に向かったので、こちらは早々とあきらめて、たまたま空いていた車体が半分ほど飛び出てしまうスペースに車体を突込みました。
幸いマイクロバスが通れるだけの道巾はなんとか残せました。
このとき辺りは真っ暗で他はどんな状況かよく分らなかったのですが、明るくなってみると路肩には車がびっしりと並んでいました。
準備を整えるうち明るくなり始めました。
車中に前泊していた人たちも準備を始め、登山口まで歩き出します。
有明荘の駐車場は空いていますが、登山者には開放していないような感じでした。
坂道を上り、登山口である中房温泉まで歩きます。
車の数からも当然のことですが、入山口の前にはたくさんの登山者がすでに集まっていました。

先に登っておいた蝶ケ岳、常念岳の登山者数にくらべ、連休中とはいえ数倍は下りません。
男女とも若い登山者が多いのも特徴です。
ちなみに下山時には4才の子供連れの家族登山にも会いました。この子は前日、燕山荘に泊まり燕岳にも登ったようです。
燕岳に向かう合戦尾根は北アルプス三大急登と呼ばれています。
それにしり込みして登らないのは大変もったいない。
その訳は、危険な箇所がほとんどないこと。燕山荘の手前にある鎖場の前後くらい。
急登のつなぎに第一から第三、そして富士見の4つのベンチ設置休憩箇所があり、その間の急登を自分のペースより少し遅めにして登るよう心がければまず大丈夫です。

登山口から急登が始るので、ここから第一ベンチ(上写真)までを意識してゆっくり登ることで、今後のペースがつかめます。・・・大丈夫、なんとかいけそうだと思ったら徐々に自分のペースに上げるのです(だめだったらもっとゆっくりするか諦めればいいのです)。
以前は最初からがんばってしまい(あるいは同行者のペースに合わせてしまい)、途中で下山してくる人が頻繁にいたそうです。

このごろは三大急登の呼称も良く知られ(・・・インターネットの普及で情報を得られるようになったためでしょうか)、みなさんゆっくりと登っていました。
ペースがつかめれば合戦小屋までたどりつくことができます。

ここまでの休憩地点では水分とアメなどをとり、消費エネルギーの確保に努めます。
合戦小屋ではもう少し腹の足しになるものを食べるといいと思います。
いっしょにサーモスなどに入れてきた温かい飲み物がこの時期にはうれしいです。
ここからの登りは比較的楽になります。
常念岳などが逆に険しくなるのとは正反対です。
展望も開けてきて、合戦尾根ノ頭の手前から左手に槍ケ岳が顔をのぞかせてきます。

紅葉はあまりよくありませんでした。
ダケカンバが青いまま枯れたようになっているものも。ほとんどのダケカンバが葉を落としていました。
時々目にできる紅葉もあります。

こちらは合戦尾根ノ頭近くで見たウラジロナナカマド。
標高2000m以下がこれからピークと思われました。

これが合戦尾根ノ頭。三大急登の終点です(100mほど登ったあたりから撮ってみました)。
ここからは燕山荘が見えてきます。近く見えますが、意外と遠い(下るときはあっという間)。急な岩場も越えていきます。
燕山荘の下を巻くようにしてテント場の横に乗越。燕山荘には階段を上り到着です。
ここは冷たい風が吹きつけ、真冬のような体感です。
すぐに防風用のジャケットや雨具などを羽織って対応します。山荘の左から横に入るとテラスがあり、西から来る風を除けられますので、こちらに避難すると良い場合もあります。
天気が悪い時は山荘に避難するしかありません。
山荘前からは燕岳が良く見えます。

しかも槍ケ岳を中心に、北アルプスの大展望が楽しめます。
人気があり、何度も訪れる人がいるわけです。
燕岳へは奇巌がそびえたつ稜線をゆったりと歩いていきます。
ゆっくり時間をかけて歩いても30分はかかりません。
いくつかの小ピークを越えて頂上へ。

狭い頂上にはすでに人でいっぱい。とりあえず皆さん三角点にタッチしています。
ここには頂上を示す標識が立っていません。
記念撮影は三角点の後ろに下りて、顔と並べて撮るという状態に。
個人的には後ろに広がる大パノラマをバックに撮るほうが良い気がします(展望がない時は無理ですが)。
燕岳の先には北燕岳。

何人かが足を伸ばしていましたが、わたしはやめました。
常念岳からは見えなかった(気がする)笠ケ岳が望めました。

右下に小笠まで見えます。
こちらは餓鬼岳でしょうか。

餓鬼岳から燕岳への縦走も魅力です。
北鎌尾根から槍ケ岳への稜線、そして大天井岳へと向かう表銀座の登山道も見えます。

ここから見ると常念岳はかなり遠くにあるようです(大天井岳のさらに南方には雲があり、大天井の先まではよく見えなかったせいでもあります)。
わたしの信州北アルプス山行はこれで終了。
あと少しで北アルプスは登山口まで雪でおおわれてしまいます。
今後は晩秋まで飛騨の低山歩きを楽しむ時期です。
日が短くなっています。早めに入山し、日が暮れる前に登山を終了するよう予定を立てなくてはなりません。
防寒着や、もしものためのヘッドランプなどは必携です。
楽しい紅葉の山歩きを楽しみましょう。
Posted by tozan at 18:39│Comments(0)
│登山レポート