2008年10月02日
千町尾根へ
遅くなりました。ようやく登山レポート提出です。
月末から忙しいのに山に出かけ、おかげで仕事(や私事)がばたばたと・・・。この間ブログをアップしていたらひんしゅくを買ったかも、です。とりあえず少しずつ記録してはいましたが。
●高根町神立原から千町尾根まで
◎入山日 9月28日 日帰り
◎天気 曇り
◎行程
高山市内発<5:30>〜高根町アイミックス自然村オートキャンプ場<7:00>〜林道を入りゲート前まで・入山<7:15>〜長い林道を歩き登山道入口<8:00>〜中洞権現ノ尾根(座頭ノ原経由)<8:54>〜森林限界<10:10>〜中洞権現(千町尾根と合流)<11:25>〜皿石原<11:43>〜剣ケ峰を諦めて休憩〜下山<12:40>〜林道ゲート<16:00>〜高山<17:10>
レポートの前に、現在の飛騨側にある剣ケ峰への乗鞍登山道について。
畳平を経由する場合は乗鞍スカイラインで乗り入れか、平湯温泉から桔梗ヶ原への登山道を登るかになります。スカイラインが観光道路として一般的になる前は、朝日町の青屋から千町尾根を越えて乗鞍に行く登山道が明治時代からあったということです。こちらは地域の方々の努力で最近整備が進み復活しました。剣ケ峰まで登り片道9時間ほど。日帰りで往復するなんて、わたしには気が遠くなりますね。
千町ヶ原の湿原を見に行くなら、とても気持ちいい山行ができそうです。
他にも丸黒山から千町尾根、子ノ原高原から千町尾根、野麦ノ森尾根から剣ケ峰などの登山道がありましたが、このうち入山可能なのは丸黒山からのルートだけです。
しかし国立乗鞍青少年交流の家から入山する丸黒山からのルートは距離が長く、途中で避難小屋やテントを利用する必要があります。剣ケ峰まで日帰りした人もありますが、特に下山時に疲労等で事故を起こしかねません。この体験者は焦りと疲労で楽しい登山ではなかったと言っています。
唯一、剣ケ峰へ日帰り往復が可能なルートが、今回登った中洞権現ノ尾根をたどるコースです。
しかし夏のシーズン前(あるいはシーズン中も)に入山しても、刈り払われていない笹に覆われた登山道にはばまれ、尾根にたどり着く前に撤退を余儀なくされるでしょう。
写真は登山口。足を踏み入れる際に、ちょっと他の登山道とは違う雰囲気を感じました。
その訳はしばらくすると分ってきました。

刈られた笹に覆われた登山道。実は笹の下は道ではなくて、斜面です。

中洞権現ノ尾根に着くまでは、こうした斜面歩きが続きます。なんとなく登山道が悪い予感があったので、普段は持たないストックをザックに収納してきたので助かりました。

途中、御岳や中央アルプスが展望できます。

木曽駒ケ岳や空木岳が遠望できます。

中洞権現ノ尾根にルートはさしかかった様です。後で確認してみると、ここからしばらくの比較的平坦な道は座頭ノ原と呼ばれている場所でした。
小さな広場のような場所から笹に囲まれた狭い登山道に入る辺りから尾根の登りの始まりです。

この道も刈られた笹に覆われていますが、今度はコケの付いた滑りやすい石が隠れていました。
石の間に水が溜まっているところからすると、雨の降った時この道は渓流と化すかもしれません。雨が降ると予想される日の入山は控えた方が良さそうです。
針葉樹林帯からやがて少し明るくなってくると、突然目の前に岩山が現れます。

この岩山を越えると森林限界に出て、一気に視界が開けます。

左手に千町尾根が見えています。火山岩の岩群をパスして、ハイマツの中へ。
このハイマツがくせ者でした。登山道を枝が覆ってしまい、どこがルートか判別しにくいのです。自然保護のため刈ってはいけないことになっているのか!?
しかし道を見失ってしまった自分は戻ることもできなくなり、仕方なくハイマツを踏んでしまうことに。これではかえってハイマツを痛めてしまいます。
登山道をなんとかトレースしていると、今度は胸の辺りまで伸びたハイマツに行く手を阻まれます。確かに登山道なので、ハイマツをかきわけて進みました。

ハイマツ漕ぎを終えて、振り返ると、ようやく展望を楽しめるようになりました。

中洞権現ノ尾根の向こうに御嶽が望めます。中央アルプス、北アルプスの見晴らしもよく、青少年交流の家から丸黒山、その先の千町ヶ原には避難小屋が見えます。すっと延びた千町尾根がじつに美しい。
尾根の合流点には石仏が2体。祠はありませんが、これが中洞権現なのでしょうか。

ここから右へ進めば、乗鞍岳へ。尾根の先は切れ落ちだ断崖。登山道はその手前を皿石原に降りて、ふたたび登ります。

乗鞍岳の左が屏風岳。右は大日岳です。剣ケ峰はまだ見えません。
わたしはここで引き返したので、剣ケ峰は見えずじまいでした。それが心残り。
しかし冷たい風が尾根を吹き渡り、岩陰で休息していても風が巻いてきます。

ふと見ると、地面に霜柱が立っていました。もう昼なのに。
ここはすでに冬間近です。次の日の乗鞍に初冠雪があったのも頷けますね。
最後に千町尾根から見た御嶽です。遮る山がないので、条件が整えば素晴らしい展望でしょう。

月末から忙しいのに山に出かけ、おかげで仕事(や私事)がばたばたと・・・。この間ブログをアップしていたらひんしゅくを買ったかも、です。とりあえず少しずつ記録してはいましたが。
●高根町神立原から千町尾根まで
◎入山日 9月28日 日帰り
◎天気 曇り
◎行程
高山市内発<5:30>〜高根町アイミックス自然村オートキャンプ場<7:00>〜林道を入りゲート前まで・入山<7:15>〜長い林道を歩き登山道入口<8:00>〜中洞権現ノ尾根(座頭ノ原経由)<8:54>〜森林限界<10:10>〜中洞権現(千町尾根と合流)<11:25>〜皿石原<11:43>〜剣ケ峰を諦めて休憩〜下山<12:40>〜林道ゲート<16:00>〜高山<17:10>
レポートの前に、現在の飛騨側にある剣ケ峰への乗鞍登山道について。
畳平を経由する場合は乗鞍スカイラインで乗り入れか、平湯温泉から桔梗ヶ原への登山道を登るかになります。スカイラインが観光道路として一般的になる前は、朝日町の青屋から千町尾根を越えて乗鞍に行く登山道が明治時代からあったということです。こちらは地域の方々の努力で最近整備が進み復活しました。剣ケ峰まで登り片道9時間ほど。日帰りで往復するなんて、わたしには気が遠くなりますね。
千町ヶ原の湿原を見に行くなら、とても気持ちいい山行ができそうです。
他にも丸黒山から千町尾根、子ノ原高原から千町尾根、野麦ノ森尾根から剣ケ峰などの登山道がありましたが、このうち入山可能なのは丸黒山からのルートだけです。
しかし国立乗鞍青少年交流の家から入山する丸黒山からのルートは距離が長く、途中で避難小屋やテントを利用する必要があります。剣ケ峰まで日帰りした人もありますが、特に下山時に疲労等で事故を起こしかねません。この体験者は焦りと疲労で楽しい登山ではなかったと言っています。
唯一、剣ケ峰へ日帰り往復が可能なルートが、今回登った中洞権現ノ尾根をたどるコースです。
しかし夏のシーズン前(あるいはシーズン中も)に入山しても、刈り払われていない笹に覆われた登山道にはばまれ、尾根にたどり着く前に撤退を余儀なくされるでしょう。
写真は登山口。足を踏み入れる際に、ちょっと他の登山道とは違う雰囲気を感じました。
その訳はしばらくすると分ってきました。

刈られた笹に覆われた登山道。実は笹の下は道ではなくて、斜面です。

中洞権現ノ尾根に着くまでは、こうした斜面歩きが続きます。なんとなく登山道が悪い予感があったので、普段は持たないストックをザックに収納してきたので助かりました。

途中、御岳や中央アルプスが展望できます。

木曽駒ケ岳や空木岳が遠望できます。

中洞権現ノ尾根にルートはさしかかった様です。後で確認してみると、ここからしばらくの比較的平坦な道は座頭ノ原と呼ばれている場所でした。
小さな広場のような場所から笹に囲まれた狭い登山道に入る辺りから尾根の登りの始まりです。

この道も刈られた笹に覆われていますが、今度はコケの付いた滑りやすい石が隠れていました。
石の間に水が溜まっているところからすると、雨の降った時この道は渓流と化すかもしれません。雨が降ると予想される日の入山は控えた方が良さそうです。
針葉樹林帯からやがて少し明るくなってくると、突然目の前に岩山が現れます。

この岩山を越えると森林限界に出て、一気に視界が開けます。

左手に千町尾根が見えています。火山岩の岩群をパスして、ハイマツの中へ。
このハイマツがくせ者でした。登山道を枝が覆ってしまい、どこがルートか判別しにくいのです。自然保護のため刈ってはいけないことになっているのか!?
しかし道を見失ってしまった自分は戻ることもできなくなり、仕方なくハイマツを踏んでしまうことに。これではかえってハイマツを痛めてしまいます。
登山道をなんとかトレースしていると、今度は胸の辺りまで伸びたハイマツに行く手を阻まれます。確かに登山道なので、ハイマツをかきわけて進みました。

ハイマツ漕ぎを終えて、振り返ると、ようやく展望を楽しめるようになりました。

中洞権現ノ尾根の向こうに御嶽が望めます。中央アルプス、北アルプスの見晴らしもよく、青少年交流の家から丸黒山、その先の千町ヶ原には避難小屋が見えます。すっと延びた千町尾根がじつに美しい。
尾根の合流点には石仏が2体。祠はありませんが、これが中洞権現なのでしょうか。

ここから右へ進めば、乗鞍岳へ。尾根の先は切れ落ちだ断崖。登山道はその手前を皿石原に降りて、ふたたび登ります。

乗鞍岳の左が屏風岳。右は大日岳です。剣ケ峰はまだ見えません。
わたしはここで引き返したので、剣ケ峰は見えずじまいでした。それが心残り。
しかし冷たい風が尾根を吹き渡り、岩陰で休息していても風が巻いてきます。

ふと見ると、地面に霜柱が立っていました。もう昼なのに。
ここはすでに冬間近です。次の日の乗鞍に初冠雪があったのも頷けますね。
最後に千町尾根から見た御嶽です。遮る山がないので、条件が整えば素晴らしい展望でしょう。

Posted by tozan at 22:11│Comments(0)
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