2009年02月23日

かぶと山スノートレック

飛騨高山スキー場の最高所となるのが、今回の山「かぶと山」の頂上です。
非常に展望がよく、西には遠く白山とその手前にある飛騨の山々がぐるりと見渡せます。
また乗鞍岳が間近に見え、笠ケ岳の雄大な山容がすそ野を広げる様子も展望できます。

かぶと山にはリフトが延びています。スキーやスノーボードで滑り降りるためにリフトに乗ってくれば、これらの展望を楽しむことができます。

しかし山歩きでかぶと山に登りたいならば、今回歩いたコースがおすすめです。
ただしアイゼン機能のあるスノーシューが必要です。
・・・スノーシューには上高地を散策するのに向いている平原歩き用と、山を登り下りするための滑り止め(アイゼン)が付いているものがあります。
雪山歩きに使うものとしてはカンジキもありますが、雪面が凍っているときは使えません。
今回のコースでは、ところどころ斜面が凍って固くなり、スノーシューの歯をアイゼンのように食い込ませて歩かねばなりません。足首をひねってねん挫しないタイプのスノーシューであることも必要です。
また夏道をそのまま通ることができない場合も多く、急斜面を斜めにコース取りしてジグザグに歩くことも必要です。
おかげでスノーシューによる登山技術の訓練にもなりますし、自由に雪山を歩くだいご味も楽しめます。

コースの概要<所要時間:約4時間(休憩時間含まず)>
国立乗鞍青少年交流の家裏の林道に入る(林道に入ってすぐの枝道を進むと穂高連峰・笠ケ岳の展望台があるので立ち寄るといい)〜林道をしばらく上る日影峠:コースNO.22(旧青屋牧場があり丸黒山への登山道が始る)〜右手(日影山の向い)の山を登る(すぐに傾斜のゆるい尾根になる)〜御嶽展望台さらに尾根を西に歩く(右に下ると槍見台があるが登り返すのが大変)〜急斜面を下る鞍部:コースNO.19登りコースNO.20下り急斜面を登る広い頂上に出る:コースNO.21(交流の家方面に通行禁止のリボン)〜コースNO表示の左斜面を下る(急斜面に夏道の溝が見えるが、スノーシューでは歩きにくいので、斜めにジグザグコースをとりながら下りるとよい)〜鞍部に出るがそのまま緩斜面を真っすぐ登り下りする(見通しがよいので前方にコースNO表示を探しながら下りる)〜鞍部:コースNO.42(すぐ右50m位のところにNO.39があるので間違えない)〜コース表示の右正面にある小高い山を登る登りきったら左にカーブするように平坦な尾根を進む下ると林の向こうにかぶと山(スキーの林間ゲレンデ)が見えるゲレンデを登るかぶと山頂上
帰りはゲレンデをそのまま下ってもよいし、NO.42に戻り左へ沢を下りNO.39を経て交流の家に向かう林間ゲレンデに出てもよい。
ゲレンデを下りスキー場の駐車場に下りた場合は、交流の家行きのリフトに乗ってスタート地点に戻ることができる。

コースを迷わないコツはコースNOの表示を見逃さないこと。入山する前に交流の家2階にある管理事務所に寄り、コースNOを記した(本来はオリエンテーリング用の)地図をいただくと安心です。

日影峠からしばらく歩くと御嶽展望台があります。
かぶと山スノートレック
運が良ければ形のよい御嶽の姿が見られます。
かぶと山スノートレック

尾根を登り下りしますが、急斜面なので登る時は直登しても下る時はジグザグにコースをとる方が安全でしょう。スノーシューのサイドエッジを効かせて下ります。
かぶと山スノートレック

コースNO.21の地点左にある下り口。右手には交流の家の方向に通行禁止のリボンが張ってあります。
かぶと山スノートレック
ここを下りますが、よく見ると夏道脇にある金属柵が出ています。下りる方向の目印になるので見つけましょう。
かぶと山スノートレック
夏道は下の写真のように細い溝のようになっており、スノーシューでは歩きにくく引っかけたりして危険です。
かぶと山スノートレック
ここも夏道を中心にジグザグにコースを採って下りていきます。

かぶと山の下に出たらゲレンデを登ります。
頂上からは御嶽以外の山々がぐるりと展望。
かぶと山スノートレック
この日は薄曇りの下に乗鞍岳を見ることができました。
そして交流の家の向こうに笠ケ岳が堂々とそびえています。
かぶと山スノートレック

飛騨側のスノートレッキングコースとして、このコースは個人的におすすめです。
林道以外は入山者もほとんどいない(何度も歩いていますが、いつも踏み跡はありませんでした)ので、雪面に最初の一歩をしるす楽しみもあります。
もともとが国有林(中部山岳公園)で、交流の家周辺はトレッキングコースが整備されています。前述のコースNO表示を利用して、自分だけのスノートレッキングコースをアレンジするのも楽しいです。
ところで、かぶと山への踏み跡はないのに、林道の先にある丸黒山(千町尾根・乗鞍岳)方面への踏み跡は付いていることがよくあります。この踏み跡の多くは乗鞍剣ケ峰へ向かう登山者(山スキーヤー)のものです。この人たちは剣ケ峰から乗鞍スカイラインや千町尾根を滑り降り、登った道を戻ってはきません。スノートレッキングとは目的が違います。したがってこの踏み跡はたどらないことが懸命でしょう。

高山グリーンツアーでは、3月22日に信州乗鞍高原のスノートレッキングツアーを行います。スノートレッキング初心者でもお気軽に参加いただけるツアーです。
春も近い時期ですので、上高地の際にお願いしていた厳重な防寒対策も軽くなります。
興味のある方はぜひご参加ください。詳しくは早春の乗鞍高原スノートレッキングをご覧ください。

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